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撒く人(永田町)と刈り取る人(国民)

今回の自民の大勝利によって旧来の派閥政治が払拭されて、真に国民のための改革政治がなされると期待される・・・ところだが、実は小泉氏をもっともうまく利用したのは森氏だ。

橋本派は献金問題で、亀井派も今回空中分解、自民の長老勢力は一掃され、と言う具合。何のことはない森派だけの天国となった。小泉氏が来年でやめるやめないはともかくとして、後任は誰か。これだけかき回して、怨念が残った永田町を収めることができる器があるのだろうか?いや、森派の天国だから簡単か?

小沢一郎氏が、たとえ法案が通ったとしても、政敵排除のために、何がしかのこじつけで解散総選挙は小泉氏の戦略だったろう、と言っているが、これは私も前に指摘した。何のことはない、派閥政治のために国民が見事に利用されたわけ。

小さな政府はかつてフリードマンのサプライサイド・エコノミクスと相まってレーガンもサッチャーも目指したところで、それ自体はよい。大いにメスを入れて欲しい。小選挙区も政党選択の機会として、それ自体はよい。しかし人身掌握術の長けた者にとっては、オセロゲームのように時局を一挙にひっくり返すことができることが今回証明された。

パワー&タクティクスによるゲーム化した政治。民主主義の名を借りた衆愚政治になりかねない。今後のニッポンにとって吉と出るか凶と出るか、いずれにしろ刈り取りはわれわれ国民がすることは間違いない。