英国の旅U

ロンドン→サフロン・ワーデン(2泊)

【7.24-26】



12.jpg24日午前10時成田をキャセイパシフィックのCX509便で飛び立ち、24日午後8時20分ロンドン・ヒースローに無事着陸した。途中香港でトランジットがあった。香港には24歳の頃一度来たことがある。キャンプ用品や食料を山と積み込んだ荷物はかなりの重量であり、台車に載せてタクシー乗り場に来ると、ロンドン名物の黒いボックス型タクシーを拾う。高速(ちなみに英国の高速は無料!)を一路ロンドン市内に向かい、ケンジントン地区にあるアールズ・コートのサンフラワー・ホテルに入る。ホテルと言っても自炊型のアパート形式のものである。

London2.jpg翌日11時ごろ、重い荷物を担いで地下鉄を乗り継いでマーブル・アーチまで出て、エッジウェアー・ロードにあるハーツでレンタカーを借りる。ちなみにロンドンの地下鉄はチューブと言って、何しろ狭い。頭が天上にくっつきそうな、要するに「管」だ。この時、たまたま通りかかった学生風の若者にエッジウェアー・ロードを尋ねたところ、まったく別のところを教えてくれて、えらく時間を損失する。英国ではあまり人を頼ることは危険であると分かった。車はフォードのモンデオのワゴンである。荷物が多いので助かるが、我が家の子供たちはみな身長が高く(次女は176cmの私よりも高い!)かなり窮屈であることは致し方ない。

さて、レンタカーを借り受ける際、乗り捨て地のピータバラの営業所の地図を求めたところ、そのカウンタの黒人の太ったオバチャンいわく、「自分で地図を見て調べればいいでしょ!」。・・・やれやれ、日本の感覚とはまったく違うわけ?無事借り出してロンドン市内に乗り出したものの、このゴミゴミはなんだ!歩行者は赤信号でも道を渡るし、排気ガスは臭いし、せせこましい道がクネクネ続いており、完全に方向感覚を失う。こうなるとマップも役に立たず、自分の居場所が分からなくなり、えらく不安が掻き立てられる。かくして隣の女房のナヴィゲートを期待するが、彼女は典型的な"地図の読めない女"でアテにはできない。

London4.jpgちなみにわが愛車のフォード・トーラスにはナヴィ(注)がついているが、これがない時にはドライブの際よく夫婦喧嘩をしたものだった。こっちは知らない道を必死にハンドル操作しているのにもかかわらず、女房は助手席でしかっりとくつろいでおり(要するに当事者意識がないのだ)、そんな姿を見ると、「おい、しっかり地図を見てくれよ!」とイライラしたものだった。

「いやはや英国ではナヴィなどは期待できないからなあ〜」とグルグル回っているうちに、ナントまたまた車を借りたエッジウェア・ロードに戻っているではないか!?1時間走った挙句、元の振り出しに戻っただけだ!焦りは極点に達するも、隣の女房は地図をグルグル回すのみでまったく見えていない様子。
(注)要するに自分の居場所を見失うことは不安を生むのです。霊的にも同じですね。御言葉のマップの上に天的な導きでナヴィゲートしていただく平安と安息の内に人生を歩めるわけです。
今夜の宿泊地のサフロン・ワーデンまでどこを走ればよいのか?A104に入りたいのだが、その入り口が分からない。地図を見るとA406がリング状に走っている。ふと考えて、「要するに北へ向かえばいいんだろ、A406に出てぐるぐる回ればA104に出るんだろ。とにかくロンドンの雑踏を抜ければ手がかりがあるだろう」と覚悟を決めて、ひたすら腕にはめたカシオのプロトレックの磁石の北に向けて車を走らせる。本当はモータウェイのM11に乗るのが早いのだが、高速は味気ないので、下を走ろうと考えたわけだ。

かくしてようやくA104に乗ることができ、ロンドンを抜けたものの、さっそくイギリス独特のラウンドアバウトだ。これをグルっと回る間に方向感覚が狂って、行き先を見失う。要するに標識だけが頼りとなるわけだが、まったく土地勘がないのでどちらに進んでよいのか分からなくなる。しかも道はA104からB1393に変わったりして、一貫性がない!やれやれ完全に方向を見失ってワケの分からない住宅街に迷い込んでしまった。

ここで主をあおいで祈る。そして走っているうちにどこをどう走ったのかは不明ながら、いつの間にかB1383に戻れた。やれやれ、もつかの間、気づいてみると今度は一面麦畑で人家のまったくない田舎道に入っている(汗)。ここで道を見失ったら分かるところまで戻るべしで、見覚えのあるラウンドアバウトまで戻り、正規のルートに戻れた。かくして12時半にレンタカーを借り出して、約50キロ先のサフロン・ワーデンまで4時間ちょっとをかけてようやくたどり着く。しかしこれでは先が思いやられる・・・。ネス湖までは無理か・・・どうする!?

saffron.jpg今夜とあすの宿はユースホステルであり、フロントには外人タレントのセイン・カミュに似た青年が立っていた。ところが彼の英語が訛りがきつく、何を言っているのか分からない。ピックアップできる単語をつなげて意味を推測し、こちらの理解を問い質して確認を取る。このYHはかなり年代モノであり、二階の床は板と板の間に隙間があり、階下が見えるのである。私と長男は男部屋に入れられたが、何と白人の体臭のきついこと。やれやれ。

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夜は街に出てみるが、田舎町なのに何だか若者が祭りの真っ最中のようにはしゃいでいる。Fish&Chipsの店でソーセージのフライと、ビーフ・パイを買って夕食にするが、何とも油だらけで、しかもパイはゲロ(失礼!)のようなドロドロしたビーフのミンチに完全にお手上げ!こんなものよく食っているなあ〜と家族で顔を見合わせ、ビタミン剤とミネラル補給のドリンクでごまかしておく。ケンブリッジにいるはちこさんに電話を入れ、あすの予定を確認して、ようやくイギリスの二日目の夜を迎えた。