Dr.LUKE'S iDLE UTTERANCE

昨今のニッポンキリスト教の有様を見ていると、どこかで見た光景であると、何だか"懐かしさ"すら覚える次第。ウィットネス・リーも自分の会社を兄弟姉妹に出資させて経営し、大失敗をした穴埋めをまた兄弟姉妹の出資で行った。さらにその息子フィリップはリビング・ストリーム・ミニストリー（LSM）で働く若い女性たちを10年以上にわたって性的に凌辱していた。それが明るみに出るもリーは何も対応せず、むしろフィリップを擁護し、真実を明らかにしようとする自分の20年以上の片腕の長老たちを神に対する"反逆者"として切り捨てたのだった。その後釜に納まった現在のLSMの指導者たちはフィリップに謝罪の手紙を書いて、現在の地位を得、自分たちに批判的な人々をリーと同様に、この数年間次々に検疫（排除）している。このような現象を強迫反復と呼ぶが、根底に隠された欺瞞があることによる。

現代の唯一の神の預言者にして真理の回復者リーに託された終わりの時代の神のエコノミーの究極の幻－「神と人が混ざり合って人が神になる奥義」を掲げ、自分たちこそは地上におけるただひとつの正統なキリストの体の出現であるとする地方召会、「○○に在る教会」の実態。もっともギリシャ語に忠実であると誇る『回復訳』なる聖書までも出版し、神の啓示はすべてそこに完結しているとするこの団体の行く末をしっかり見定めることは、キリスト教やその神学がそもそも精神病理の上に建て上げられていることを証明することにもなる。「聖書的」とか「正統神学」とか、これらがいかにまことの健やかさにとって罠となるか、カルヴァンやウェスレーらの古典的人物からウィットネス・リー、果てはビュン・ジャーチェンまで、その例証には事欠かない。

今後キリストとキリスト教の対立はますます明らかになるでしょうし、躓く人々も数多く出ることでしょう。が、その本質的違いに気が付き、キリスト教の枠をエクソダスし得た人は幸いです。でも、ローカルチャーチに今もなお思考停止したまま疑問も持たずに連なって、神のご計画の中心を歩んでいると信じ込んでいる彼らはシアワセなのかも知れませんが・・・・。

【資料】
・幻の再考（中国人によるリーの隠された歴史の記録）
・リーの会社デイスターの不明朗な資金の流れ分析チャート（PDF）
・リーの息子フィリップによる性的凌辱事件の証言抄録
・Speaking the Truth in Love－「回復訳」の訳者・リーの片腕だったジョンインガルスの証言記録－（PDF）
・John So's Testimoy－ドイツの指導者ジョン・ソーの証言－（PDF）
・日本の"地方教会"の主要な長老たちの発言の記録
・「私は神の託宣（オラクル）だ」と豪語するウィットネス・リーのメッセージ

最後にウィットネス・リーのややパラノ系の"おことば"を紹介しておきましょう：

時代を閉じるウィットネス・リーのメッセージ
（出展：『主の回復サイト』→http://www.lordsrecovery.jp/）

わたしが合衆国に来た時、わたしたちが見た新鮮な啓示を伝えるのに、多くの新しい用語を発明しました。この三年間で、主はわたしたちを、彼の神聖な啓示の高嶺へともたらしてくださいました。わたしたちには、回復訳とライフスタディという完全な賜物があります。わたしたちはこれを尊ぶべきです。これは、わたしたちがウオッチマン・ニー、あるいはウイットネス・リーを高く上げることを意味するのではありません。むしろ、わたしたちは三一の神を高く上げます。彼は何世紀にもわたって多くの解釈をする者を通して語り、二人の兄弟を用いて、神聖な啓示の蓄積された理解の結晶を、わたしたちに提示してくださいました。わたしはこれが終わりの時代であることを知っています。主はこの時代を、回復訳とライフスタディメッセージの中で伝えられたすべての真理をもって、閉じられるでしょう。遅かれ早かれ、これらのすべての真理は出ていって、キリスト教の不完全な神学を征服するでしょう。

追記：百科事典ほどのリーの『ライフスタディ』を読み込んで、そこに書かれた"神の啓示の高嶺"の知識を得ることより、今、あなたに主が個人的にきわめて親しく語りかける一言を信じ、それに従うことを主は願われるのです。思い煩う人には「野の花を見よ、空の鳥を見よ」と主は語るのです。その言葉を聴くならば、直ちに安息と平安を得ることでしょう。そして主に対する感謝と愛とが湧き上がるでしょう。その喜びを語り出すことが預言者としての私たちの務めなのです。聖書に「みなが預言できる」と書いてあるとおりです。

なお、こちらがローカルチャーチの前身である中国における「小さな群れ」のウォッチマン・ニーのことばです：

1972年、強制収容所から、祖父が召されたという連絡があった。彼と苦しみを共にした収容所の友人の話によると、心臓の病が非常に重たくなり、トラクターに乗せられて40キロ離れた病院に連れて行かれた。その旅は荒れた山道を行くものであった。病院に行く途中で彼は主の元に召されたのである。死ぬ前に、彼は、枕の下に大きな震える文字の書かれた1枚の紙を残しておいた。彼は生涯を通じて保ち続けてきた真理について証しをしたかったのである。

「キリストは神の御子であられる。彼は人々の罪を贖うため死なれた。そして3日後によみがえられた。これは、宇宙における最も大切な事実である。私は、キリストを信じながら、召されて行く－ウォッチマン・ニー」

そもそもパウロがこう言っているですから-

最も大切なこととしてわたしがあなたがたに伝えたのは、わたしも受けたものです。すなわち、キリストが、聖書に書いてあるとおりわたしたちの罪のために死んだこと、葬られたこと、また、聖書に書いてあるとおり三日目に復活したこと