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Dr.Lukeの一言映画評

2010年03月08日(月)18時00分

ファイル 1275-1.jpgクリント・イーストウッド監督の『インビクタス-負けざる者たち』。南アフリカの反アパルトヘイト活動家ネルソン・マンデラの実話の映画化。

30年の幽閉を経て、1994年、南アフリカ共和国初の黒人大統領に就任したネルソン・マンデラだが、新生国家の船出には多くの問題があった。ある日、ラグビー南ア代表の試合を観戦したマンデラの頭の中で何かが閃いた。南アではラグビーは白人が愛好するスポーツで、黒人にとってはアパルトヘイトの象徴。しかし、1年後に南アで開催されるラグビーのワールドカップで南アのチームが勝てば、それが人種間の和解につながるかもしれない。マンデラは代表チームの主将フランソワをお茶に招待する。そして…。

要するにマンデラはラグビーを用いて白人と黒人の間の敵意を解かし、国家がひとつになると言う物語。私的にはこの手の作品は、実はあまり好まない。なぜなら神抜き、もっと言えば、十字架抜きで人類がひとつになると言う欺瞞的美談だからだ。事実、マンデラの言葉かどうか分からないが、作品の中の次の言葉がヒューマニズム、あるいはニューエイジ的であることを証明している:

・どの神かは分からないが、負けざる魂を授けて下さったことを感謝しよう。

・わが運命を決めるのは我なり。

・わが魂を制するのは我なり。

単なる社会派作品として観るならば、人間的にはきわめてアピールする。が、霊的に言えば、その背後に唯一の神、主イエスの十字架を排除したいアイオーンを感知する。しかし人類は神を排したまま、ひとつになりたい、つまりはバベルの塔建造を願っているのだ。この延長線上に、いずれ世界統一政府といった形ができてくるのかもしれない。

映画としては、よくできている。モーガン・フリーマンもマット・デイモンも私の好きな俳優。フリーマンは実にシブイ味を醸し、デイモンは見事にラガー体型に変身した。実にふたりとも役者だ。