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DVD版ベン・ハー

アップロードファイル 89KBご存知ウイリアム・ワイラー監督、チャールトン・ヘストン主演のアカデミー賞大作。値段は7000円ちょっと。やや高いと思っていたら、DVDが4枚。何と『ベン・ハー』にはいろいろなヴァージョンがあるのです!2枚はワイラー・ヴァージョンですが、1枚は何と1925年のサイレント・ムーヴィ。監督や俳優はまったく知らない名前でした。残りの1枚は特典映像。

で、これが面白い。チャップリンの映画みたいに動きがチョコマカしており、時々に台詞の字幕に切り替わるわけ。多分弁士がしゃべっていたのでしょう。ところが台詞がない場面でも、何となく台詞が聞こえてくるような感じが面白い。それでも例の戦車レースの場面は迫力があり、よくできています。画像は白黒と思いきや、青だったり、赤ぽかったり、時にフルカラーになったりでこれも面白い。ワイラー・ヴァージョンもデジタル処理されており、映像がvividで美しい。

私は『パッション』はついに観なかった。その露骨さが嫌なんですね。自己憐憫を煽るような感じがするわけ。主の苦難はどんなに血が飛び散る場面を描いても、決して私たちには分からないのです。対して『ベン・ハー』では、彼の人生の背後に摂理的にタッチするキリストを描いており、私たちの人生と重なります。旧約聖書ではルツ記やエステル記。神はご自分を隠される方であり、派手な聖霊派的パフォーマンスを好む方ではない。聖書自体も感情表現を排して淡々と神を記述する。

私たちも人生のあらゆる場面で、この隠れた、そして私たちのすべてに配慮して下さる方のタッチを感じることができれば幸いなのだ。今、高3になる長男がはまりつつあり、これも摂理と感じている。

お薦めです。