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文藝春秋五月号から

ドル大暴落が始まる−『東西逆転−アジア・30億人の資本主義者たち』(NHK刊)の著者プレストウィッツ氏と国谷裕子氏の対談。財政赤字と貿易赤字で苦しむはずのアメリカを下支えしているのは日本からの資金。個人資産が1300兆あると言っても、大半はアメリカに。で、まず戻ってこない。GDPは5%成長予測。ダウも6年ぶりの高値更新。絶好調のアメリカ景気・・・のはずが、実はドルがきわめて危ないところにいるとの警鐘を鳴らしている。

今回も米軍再編に伴って3兆円の資金を日本から取り付けたアメリカ。で、貢君状態の日本。日本が自立して米国債を売却し、保有外貨をドルからユーロなどに移せば、ドルは一発で大暴落をするわけ。前に橋本氏がちょっと脅したことがあったが・・・。アメリカ人は赤字なんのその、他の国から還流する金の上にあぐらをかいている。これからは中国が10年程度のスパンで日本経済を追い越し、アメリカが中国頼みとなるであろうとの予想。つまりアジアの時代に入ろうとしているのだ。

イラク戦、牛BSE問題や基地移転に見えるとおり、アメリカの独善的自己中心はほとんどビョーキですね。幻想的世界に閉じ篭って自分勝手な論理を妄想的に膨らませている自己愛性+分裂病質人格障害です。私的には小泉氏のコメントを聞いていると腹が立つ。米国債を売り払うぞ!と一発言える政治家はいないのか!

その他、われらの昭和30年−例の『三丁目の夕日』の世界であり、何とも懐かしい。日本はどっちだ−今後の日本を占う、等々。いつもどおりなかなか面白い。