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本能が壊れた存在-ニンゲン-

精神分析学者の岸田秀氏が、人間は本能が壊れており、現実と直接に接触することができず、したがって自我を守るために人間は幻想の世界を構築し、その中に生きていると論じている。彼の「唯幻論」である。神から分離された人間は確かにそのとおり。今回の鈴香容疑者を見ていると、まさに母性が壊れて、愛欲と恨みの幻想(いや、妄想か)世界に生きているとしか言えない。

ニッポンキリスト教界と関わるようになって、私もこの手の人々と接してきたが、キリスト教と言う価値観あるいは宗教の体系にどっぷりと漬かっていると、さらに本能が壊れ、人間としての自然さを喪失するようだ。彼らは閉ざされた「自己」というバイアスのかかったフィルターを通してしか周囲を見ることができない。彼らの物の味方の中核にあるのは病んでいる自己(Self)。

ある人は主イエスという方を忘れて何とか神学にはまり、現実との接点を失って、ヴァーチャル化あるいは妄想化し、生の痛みや喜びを喪失している。ある人は「聖霊様現象」の追求によって、「リバイバル音頭」を踊らされ、社会との接点を失い、自然の人の生き方を見失っている。この業界も鈴香容疑者に負けず劣らずに病んでいる。

自然のいのちの発露を味わうことを知っている人は幸いだ。クルシチャンたちよ、ニッポンキリスト教と言う宗教の囲いからエクソダスせよ!そして自然な人間の生を味わおうではないか。もちろんそれはアダムにある肉の生き方ではなく(これは自然から外れた歪んだ生き方である→ローマ1:26,27)、再生された霊による復活のいのちの内的発露による生き方である。