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松沢牧師事件に思う

昨年末の事件については、私の知人でもアーサーのバイク・ミッションに入り、アーサーを真似て刺青を入れ、妻と娘を置いて失踪した兄弟がいましたので、他人事とできない部分があるのですね。彼はバイク・ミッションのサイトの写真にも出ているのですが、最近ようやく居所が分かってきたようです。それで前々からアーサー・ホーランドや松沢さんのメッセージを時々拝聴しておりました。

まあ、彼らはいわゆるニッポンキリスト教の牧師たちの金太郎飴説教とはかなり違いますし、本音をぶつけ、愛と人情にも溢れ、確かに人々を惹きつけるでしょうね。対する私などは、愛がなく、クールで冷たく突き放されると感じられる人が多いようでありますが・・・(反省)。彼らの、「神学校なんか出ててもろくな者になりゃしない」とか、「ジーザスは好きだがキリスト教は嫌いだ!」、には少なからず同感なのです。

しかし、故人をあれこれ言いたくはないのですが、一言だけ言わせていただきますと、彼らは危険ですね。それは彼らの教えなどが危険と言う意味ではなく、彼らが危険な場所におり、また危険なことを無自覚にしていると言う意味です。盲腸しか切ったことのない外科医が肝臓を切るようなものでしょうか。あるいは放射能のある場に防護服なしに出るようなもの(霊的領域では皮ジャンは役に立ちませんし、クサリでは悪魔は縛れません)。下に書いたような人々によるマニュピレーションに、その情の熱さゆえに容易に振り回されてしまうのです。つまり彼らはあまりにも無防備であり、裸同然です。

松沢師のメッセージもイエスに対する愛と人々への情があると共に、内側に自己破壊的な衝動がしばしば感じられます。おそらく自分でも制し得ないモノがあることを薄々感じておられたのでしょう。また説教の特徴は、感情には訴えるのですが、御言葉がほとんどない。神学などいらんと言いつつ、旧約ではこうだ、新約ではああだと言ったややこしいこともいらん、とまで言ってしまっています。御言葉によらず徒手空拳で闇の勢力に裸で立ち向かってしまわれたような今回の印象ですね。

フロイトは晩年、人間性の本質はエロスとタナトス(自己破壊的死への願望)と指摘しましたが、まさにそれらを感じさせる事件でした。遺族と成増教会の皆さんは今きわめてつらい時期と拝察しますが、主の慰めと新しい道が開かれることを祈ります。

Commented by kenji 2007年01月12日(金)21:21

何らかの薬物の離脱症状が現れたのでしょうか?
クスリって怖いです。昨今、SSRIなど重宝がられてますが、大丈夫なんでしょうか?

この事件未だに腑に落ちません。事件性があると思うのです。単純な心中ではないと、、、。

Commented by Luke 2007年01月13日(土)17:55

確かに変な事件です。ただ情報がありませんので、何とも判断ができかねますが、私的には薬物あるいは深い精神病理と霊的な要因が錯綜している感じがします。