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中国の胎動

このBlogを検索していただくとお分かりいただけますが、かなり頻繁に中国について触れています。元々禅にはまっていたために中国は好きな国でして、漢文の引き締まった表現に惹かれるわけです。またこの国からはウォッチマン・ニーなどの大いなる主の器も輩出されています。悪く言えば、何でもあり、よく言えば懐の深い国です。

で、先週の株価の世界同時大暴落。これが中国発でした。中国経済がすでにバブル化していることは指摘されており、中国政府が何かするのでは、とみんなが戦々恐々としているところに、枯れ尾花の影がチラっと差すだけで、ドドドーと雪崩を起すわけです。経済は心理学です。しかも日本はちょうど利上げをした直後で、何ともタイミングが悪かった。

大前氏は日本の低金利は異常であって、むしろ現代の世界経済はどれだけ金利を上げても耐えられるかによって国力が測られると主張しています。金利が高ければその通貨は強くなります。これは国力の反映であると。アメリカが5%台、ユーロが3%台。そこで円を借りてドルやユーロで運用して儲け、さらに円安が進めば返済金の経ると。これを「円キャリー」と言うらしいが、この反対決済が行われているらしい。つまりファンドが円を買っている。これで1日に5円も円高になるという事態に立ち至った。

こうなると輸出がダメージを受け、竹中氏が再びデフレに戻るリスクを指摘したが、物価上昇率も鈍っているらしいから、十分あり得る。経済は「風吹けば桶屋が儲かる」の世界。だれが風を吹かすのか・・・。政治的にも軍事的にも中国の影響が無視できなくなっている中、株や為替でも中国のパワーを見せ付けられたこの数日であった。この国が本当に目覚めたら、マグロが食えなくなるどころではなく、相当に深刻な事態になる。

Commented by リチャード URL2007年03月05日(月)10:31

僕もいわゆる円キャリーでFX運用してましたけれど今回の円高は痛かった。(+_+)
FXはストップロスが有効に利くから早めに逃げられるので株よりはマシですが・・・一体どこまで落ちるのやら。

Commented by Luke 2007年03月05日(月)20:36

止まりませんね・・・。日経夕刊では中国政府も金利上げは慎重にすると声明を出しておりますが。私の友人の中国語の先生が中国へ行ってタクシに乗ったら、最近は景気がよくて、と運転手が言っておったそうです。彼は自分はどこにいるんだっけ、と呆気に取られたそうです(笑)。