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本日の1冊

アップロードファイル 8KB脳と魂』―方やすべては脳の作り出したものとする『唯脳論』の解剖学者養老孟司氏。方や脳科学と量子論を用いて悟りを説明する臨済宗の禅僧。両者の対談は絶妙なバランスで進む。

一般的には、かつては「身心問題」と言われ、最近では「心脳問題」と言われている。神経生理のノーベル賞学者エックルズは晩年、心は大脳の機能のみによるのではなく、サイコン(psychon)が大脳と相互作用をすると唱えてサイエンスを逸脱してしまった。

しかし、現代においても、脳機能が心なのか、さらに+αがあるのか、実は解けていない。果たして「わたし」の意識とはどこから生じるのか。まあ、こういった取り合わせは話題になるし、本の企画としては実に面白い。

Commented by DJ Jerry Eメール 2007年05月16日(水)01:35

「意識」に関しては、ペンローズの「量子脳理論」に興味があります。いわゆる「量子の揺らぎが意識を生じさせる」というやつです。それにしても、「誠にこの世は知らぬ事ばかりなり」ですね。

Commented by Luke 2007年05月16日(水)13:15

そうですね、仮にゆらぎに意識のルーツを求めたとすると、人間の自由意志がブラウン運動的な偶然によるものとなるわけですね。すると今般の頭部切断事件も揺らぎが引き起こしたなりますね。

私たちクリスチャンとしては、創世記2:8「神は人を土から練り上げ(=体)、その鼻から息(=霊)を吹き込むと生きる魂(=精神)となった」に従って、エックルズ的な理解です。つまり物理化学的存在と機能を持つ大脳と霊(pneuma)との相互作用と考えているわけです。

ところがその場合も、霊と大脳がどう関わるのか、これが大問題でして・・・。今回の頭部切断も諸霊と人間の病んだ精神との相互作用、そしてkenjiさんが懸念されるような薬理作用が複合しているように感じています。