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30年目の「俺たちの旅」

いや〜、参りました。年を取りました。私も彼らと共に。でもカースケもオメダもグズ六も、この3人がこの組み合わせになるとあの時代に戻ります。ヨーコが死んだという設定は意外でした。カースケとオメダの微妙な三角関係でしたからね、あの当時から。カースケもヨーコもどこかで素直になれず、微妙なすれ違いで、切ないものがありました。

私も教養時代、井の頭線の「駒場東大前」が青春の舞台でして、実は井の頭公園も特別な場所でした。今も目をつむると思い出します、あの瞬間を・・・。そう、「わたしの父は堅気ではないのよ・・・」という伏目がちの彼女の言葉をね・・・。自分は試されていると感じつつ、返す言葉がなく、ボートの上で、気まずい空気の中、時間だけが虚しく過ぎ去りました。

わが青春は何をどうしていいか分からず、自分を持てあまし、もがきつつも、空疎な時間が過ぎ去るのみでした。小椋桂の歌がなぜかピッタリするのです。